「ご降誕の時に向けて」
日本聖公会東京教区各教会・礼拝堂・教役者・信徒の皆さま
2020年10月16日
東京教区主教
フランシスコ・ザビエル高橋宏幸
未だ収束の見えないコロナウイルス感染症の中、各教会・礼拝堂での慎重に慎重を重ねての最善の備え、対応に感謝申し上げます。
礼拝や設備等への調整や工夫を重ねておられる中、慣れていくことが良いものと、気の緩みという慣れてはいけないものがある中で、降臨節、降誕日、顕現節に向かい、教会員会等での話合いが始められる時期になりました。インフルエンザへの不安も高まる折ですので、更なる慎重と用心の上、諸々の判断をされますようお願い申し上げます。
殊にご降誕の期節には信徒でない方がたも加え、例年多くの方がたの礼拝参加が見られます。しかし、未だコロナウイルス感染症収束の兆しが見えず、加えて第二波への懸念も専門家から出されている中に在りましては、これまでも東京教区が大原則とし、確認し合ってきました「いのちを守り合うこと」「教会としての社会的責任を果たすこと」への対応を考えます時、また引き続き「三つの密」を避けるために、例年のような多くの方がたに自由に参加していただく形は難しいことは歴然としています。
各教会・礼拝堂の規模や状況にもよりますが、礼拝回数、礼拝時間、礼拝参加形式への一層の配慮と工夫をお願い申し上げます。
また、例年行なわれている「クリスマス祝会・愛餐会」は、残念ですが自粛くださるようお願い申し上げます。
なお、主教座聖堂から毎主日に配信しています聖餐式動画は、11月22日(降臨節前主日)をもって一旦休止致しますが、その後の大祝日や教区礼拝の配信は別途検討致します。
今年は、主のご復活を集まって感謝し、祝うことができず、ご降誕も制限のある中でのこととならざるを得ません。物理的、身体的に共に集まることが難しい時であればこそ、「場所でなく場と霊的なつながり」の中に居られる主の働きを信じ、祈り求めましょう。
既にお伝えしていますように、万が一感染された方が出た際には速やかに教会、及び教区事務所総主事(下条司祭)宛に通知ください。プライバシーには配慮し対応致します。
罹患された方がたの回復、医療の最前線で献身、尽力しておられる方がたのお働き、エッセンシャルワーカーの方がたのお働き、生活上の不安、困難を余儀なくされている方がたへの支え、ご逝去された方がたの魂の平安と悲しみの内にある方がたへの慰め、そしてこの危機の収束を切にお祈り致しましょう。
また、罹患された方がたへの偏見や差別に陥らぬよう併せて祈りたいと思います。
主が憐れみをもって、私たちの悩みを顧み、愁いと恐れを取り除き、み顔の光によって私たちに主を仰ぎ見る力と希望を注いでくださいますように アーメン