主教教書(24) 「-緊急事態宣言を受けて-」

「-緊急事態宣言を受けて-」

日本聖公会東京教区
各教会・礼拝堂・教役者・信徒の皆さま
2021年7月10日

東京教区主教       
フランシスコ・ザビエル高橋宏幸

 大変残念なことに、オリンピック・パラリンピック開催への懸念の中、東京都、沖縄県に7月12日から8月22日まで、再度「緊急事態宣言」が発令されることになりました。前回、6月24日付で「礼拝・公祷再開へ向けて」(「礼拝・公祷の一斉休止を解く」)のメッセージを発信しましてから一月も経たない中での出来事に心を痛めますが、この間、各教会・礼拝堂に於かれましては、入念な準備、確認、配慮をされ、方向性を定めておられますことに深く感謝申し上げます。

 今後、判断が厳しく、難しい状況ではありますが、前メッセージを基に各教会・礼拝堂に於かれましては、これまで以上に細かな状況分析とより丁寧な協議の上、礼拝・公祷再開の有無、あるいは延期に付き一層入念な判断をしていただきますよう、また自分のためだけでなく他の方がたのいのちをも守るために、キリストの教会としての慎重な判断や対応をして頂くよう重ねてお願い致します。各々の現場の判断へ導きと励ましと祝福をお祈り申し上げます。

 7月以降、再開された所もある一方で、状況により直ぐに再開出来ない、あるいはしない判断をされている教会・礼拝堂、また聖堂、礼拝堂に来られない方も少なくないこと、ワクチン未接種者、あるいはできない、しないと判断されている方がたもおられることを心に留め、授かっている宣教の働きとともに、そのような方がたへの牧会的配慮を忘れず、一層深く互いに祈り合いながら、この局面を共に歩んでいきたいと思います。

 また、前回お送りしました「感染防止要件確保の確認」の項目の確認と遵守をお願い致しますとともに、祈りの連帯の内に神様のいのちの息吹を頂き、共に生かされている、このことを謙虚に、そして感謝をもって心に刻みたいと思います。

 社会との接点の中でのいのちと生活を支える尊いお働き、献身していらっしゃる方がた、関係者のためにもお祈りを捧げます。罹患された方がたの一日も早い回復、医療の最前線で献身しておられる方がたのお働き、生活上の不安、困難を余儀なくされている方がたへの支え、ご逝去された方がたの魂の平安と悲しみの内にある方がたへの慰め、この危機の収束を切にお祈り致しましょう。

以 上